隣の騒音女
第1夜
その夜、突然部屋の壁がゴトゴト鳴り出した。地震でもないのに何かと思い目が覚めた。これは隣の部屋から聞こえてくる音だ。隣に女が引っ越して来たのは4ヶ月前だが、こんな事はなかった。まさか泥棒でも来て押入れをあさってるのではないか? 時計を見ると12時近く。ガタガタ音はしばらく続き30分位でやんだ。これで眠れると思ったが違った。12時半過ぎ、女が喋りながら誰かを連れてきた。これだけちゃんとした壁と部屋なのに聞こえるという事は、かなりのはしゃぎぶりだ。この夜から、隣の女の騒音が始まった。
第2夜
昨日の夜中にやって来た客は男だった。また夜になると女が高々と喋りまくる声がしてきた。昼間やゴールデンの時間帯ならともかく、隣の女はなぜか夜11時を過ぎるとうるさくなる。不思議。朝は私が出かける少し前に出て行き、夜は8時前後に帰ってくるが、足音が凄い。「カツンカツンカツン」と1階入口のエントランスの所から、この女の足音だけはマンション中に響きわたるので、出かける時も帰って来た時も存在アピール大。夏は分厚い底のサンダルだとしても冬も同じ音とは一体どんな靴を履いてるのか? 何かの雑誌で読んだが、アメリカの会社の人事採用者の話だと、靴音があまりにうるさい女は採用しないと書いてあったのを思いだす。これから毎晩この騒音が始まるのかと思うと不快。
第3夜
日曜の昼、大家に電話をしてみた。表札もポストに名前もないが、隣が夜中うるさいと。大家は注意の貼り紙を出してくれるという。効果は疑問だが、まずはそう言うので反論せず我慢。
第6夜
平日だからか、2日間は普通だった。だが、騒音女はただ者ではなかった。水曜の夜11時、また「きゃぁきゃぁ」はしゃぎ声が始まった。玄関の覗き穴から見たら、例の男がまた来ていた。どこにでもいそうな中年男性。隣の女の顔をアップで見た事はないが、30歳は過ぎてる。同棲できず夜這いで来るのか、愛人契約か。いい歳して中身は学生気分の騒音女が隣に来てしまった。
続く
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